用語集

アルミ基板

アルミ基板は、アルミニウムをベースとし、絶縁層と銅箔で構成されている高放熱性のプリント基板です。特にLED照明やパワーエレクトロニクス製品など、発熱の大きい電子部品を搭載する用途に適しています。一般的なFR-4基板の熱伝導率が約0.36W/m・Kであるのに対し、アルミ基板は約1.8W/m・Kと5倍以上の熱伝導性能を有しており、放熱性能が飛躍的に向上します。

また、銅ベース基板に比べて価格が安価なため、コストと性能のバランスを重視する基板試作に最適です。熱管理が重要な用途や高密度実装を行う試作品の開発において、アルミ基板の採用は信頼性と製品寿命の向上に大きく貢献します。

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板厚

板厚とは、プリント基板の絶縁体や導体層などすべての層を含む、めっき厚を除いた基板全体の厚さのことを指します。基板の強度、熱伝導、電気的特性、柔軟性などに大きく影響し、製品仕様や用途に応じて選定されます。

例えば、携帯端末やウェアラブル機器では薄型のフレキシブル基板が求められ、板厚は0.2mm以下で設計されることもあります。一方で、産業機器や高電力機器向けのプリント基板では、1.6mm以上の厚さが標準的です。

基板試作段階では、試作品の使用環境や筐体設計に応じた最適な板厚選定が求められます。板厚の適切な設定は、開発スピードの向上と製品完成度の向上に直結します。

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エッチング

エッチングとは、プリント基板の製造工程において、銅箔上に設計された回路パターンを形成するために、不要な銅を化学的に溶解・除去する加工方法です。一般的には感光フィルムなどのレジストで回路部分を保護し、それ以外の部分にエッチング液(塩化第二鉄や硫酸銅など)を作用させて銅を溶かします。

高密度実装やファインピッチFPCの試作では、微細なパターン精度が求められるため、高度なエッチング制御技術が必要となります。エッチングの精度は、導通の安定性、信号の品質、EMC対策にも影響するため、試作段階での品質検証においても重要です。

試作ステーションでは、用途に応じた多様なエッチングプロセスに対応し、精度の高いパターン形成を実現しています。

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穴埋め

穴埋め(ビアフィリング)は、多層プリント基板や高密度実装基板において、スルーホールやビアホールに導電性または非導電性の材料を充填する加工方法です。特にBGAやCSPなど微細な部品実装を行う際に、ホールの空間を平滑化することで、実装面の凹凸を抑え、ショートや実装不良を防ぐ役割を果たします。

導電性材料を使用することで、電気的接続を維持しながら、回路の信頼性も確保できます。穴埋めは、高密度配線やファインピッチFPCの設計にも不可欠であり、基板の小型化と高機能化を両立させるために重要な工法です。

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アニュアリング

アニュアリングは、スルーホールのランド(パッド)とドリル穴の間にある銅のリング幅を示す指標であり、基板設計において信頼性を確保するための重要なパラメータです。適切なアニュアリング幅が確保されていないと、はんだ付け時の熱や応力によってクラックが生じるリスクが高まります。特に多層基板やファインピッチ設計では、アニュアリングの調整が製造歩留まりに大きく影響します。

また、FPCなどの柔軟基板においては、機械的強度の確保にも関係し、断線やはく離防止のためにも精密な設計が求められます。試作段階での正確なアニュアリング設計は、製品信頼性の向上につながります。

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アライメントマーク

アライメントマークとは、プリント基板(PCB)製造や実装工程において、正確な位置合わせを行うために基板上に設けられる目印となるパターンです。高精度な部品実装や多層基板のレイヤー間整合性を保つために不可欠な要素であり、特にファインピッチFPCや高密度実装基板ではその重要性が増しています。

アライメントマークにより、実装機や露光装置が基板の正確な位置を認識でき、部品ズレやパターン誤差を最小限に抑えることができます。基板試作においても、量産と同様の品質を再現するためには、このマークの設計と配置が重要なポイントとなります。

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アルミナ基板

アルミナ基板とは、酸化アルミニウム(Al2O3)を基材としたセラミック基板であり、優れた電気絶縁性、耐熱性、機械的強度を有するため、パワーエレクトロニクスや高温環境下での回路実装に広く使用されています。特に放熱性と寸法安定性に優れており、LEDモジュールやパワーICの基板としての利用が一般的です。

プリント基板試作の現場では、高出力で発熱量の大きいアプリケーションに対応するための素材選定として、FR-4やアルミ基板と並んで検討されることが多く、要求性能に応じた基板構成の最適化が可能です。

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インナーバイアホール

インナーバイアホール(IVH)とは、多層プリント基板の内層間を接続する貫通しないビア(穴)であり、表面に露出しないのが特徴です。高密度実装(HDI)設計においては、表層のスペースを確保しつつ内部で層間接続を行えるため、配線効率の向上と基板の小型化が実現できます。

ファインピッチFPCや多層フレキシブル基板でも活用され、設計の自由度を高めながら高機能化・高信頼性を両立させる手法として広く採用されています。

基板試作時には、量産性や加工精度とのバランスを考慮して、最適なビア構造の選択が重要です。

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エッチバック

エッチバックとは、プリント基板のビアホール形成後に、穴の内壁に残った樹脂やレジンを薬液により化学的に除去するプロセスです。これにより、スルーホールメッキの密着性が向上し、電気的接続信頼性の高い基板が得られます。特に高周波用途や高密度実装基板では、レジン残渣が信号品質に悪影響を与えるため、エッチバック処理の有無が基板性能に直結します。

試作段階においても、この処理を導入することで、最終製品と同等の品質検証が可能となります。

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